whats new

「口腔(おくち)のアフタについて」 その1


 これまでに何度か、唇の内側などの粘膜にポツンとひとつ、小さな丸いキズのようなものが出来たことはありませんか?(触れると痛く、食べ物によっては沁みたりしていたがそのうち消えてしまったというような)患者さんはよく”口内炎”が出来たといって来院されますが、これは専門的には”アフタ”、”アフタ性潰瘍”といいます。
 ”アフタ”はよく見るとふつう直径数ミリ大の円形をしており、粘膜の表面が脱落して灰白色〜黄白色の膜で覆われ、周囲が赤くなっているのが特徴です。食物や歯ブラシなどがちょっと触れただけでズキッとした強い痛みがあります。また刺激のある食べ物や熱いもの、塩辛いもので沁みたりします。 アフタ性病変
 唇の粘膜のほかにもほっぺたの内側(頬粘膜)、舌や舌の下面、歯ぐきなどの粘膜に出来やすいようです。原因はよくわかっていませんが7〜10日間程で自然に治ってしまいます。

 ”再発性アフタ”→アフタが再発を繰り返すことがあります。1〜3ケ月毎とか、不定期にしばしば再出現する場合「再発性アフタ」と呼ばれます。通常、直径2〜10ミリ位までの小さなもので数個出現、2週間ほどで治る場合(小アフタ型)が大半ですが、中には、直径10ミリ以上の大型で深い重症の潰瘍の場合(大アフタ型)や、直径1〜2ミリ位の小さくて浅いアフタが10数個多発する場合(疱疹性潰瘍型)もあります。
 ”ベーチェット病”→再発性アフタの中にはわずかですが、ベーチェット病に移行する場合があります。ベーチェット病は国の難病指定の病気のひとつで、口の中のアフタだけでなく皮膚に紅斑や皮疹が出たり、黒眼の中央が白くなる”ブドウ膜炎”などの眼の症状、性器の粘膜に潰瘍が出来るなど全身の検査で診断されます。 全身の検査も必要
 ”アフタ性口内炎”→さて、アフタが一つだけ生じる場合を孤立性アフタと言いますが、多数アフタが出現する場合を”アフタ性口内炎”と呼んで区別します。特にこれで多いのはウイルス性の口内炎です。原因となるウイルスにヘルペスウイルスの仲間(単純疱疹ウイルス1型・2型、水痘ー帯状疱疹ウイルスなど)、ピコルナウイルスの仲間(コクサッキーウイルス、エンテロウイルスなど)があります。

 ウイルス性の感染の際の特徴は、一般的に小水疱が多数生じることです。そして水疱が破れやすくすぐに小アフタとなりやすいようです。皮膚に生じた場合は表層が角質化しており硬いので、水疱が破れにくいので様子が異なります。 ウイルスの場合、感染に注意
 他にも、アフタ性口内炎様の粘膜病変が生じるものに”天疱瘡、類天疱瘡”といった病気(自己免疫性疾患と考えられている)がありますが、体の他部の皮膚に水疱を生じかなり慢性の経過をたどるので区別できます。

backnexthome

へ戻る