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「口腔(おくち)のアフタについて」 その3

ウイルスによる口内炎・後編



前回はピコルナウイルスが引き起こす”ヘルパンギーナ”と”手足口病”の話でしたが今回はヘルペスウイルスによる口内炎について書きます。
 ヘルペスウイルスもいろいろありますが、口内炎を引き起こす或いは併発するのは「単純疱疹ウイルス1型・2型」と「水痘・帯状疱疹ウイルス」です。
 「単純疱疹ウイルス」は最初、皮膚・粘膜のどこでも感染し、再発する際「1型」は主に口、「2型」は主に性器に出現します。但し、「2型」も口に発症する事もあります。
 「水痘・帯状疱疹ウイルス」は初感染は「水痘」(水ぼうそう)、再発が「帯状疱疹」を発病させます。
 

”疱疹性歯肉口内炎”
 単純疱疹ウイルスの初感染で起き主に小児に多く、発熱・倦怠感に引き続き口の中が全体的に赤くなり歯肉が腫れ出血しやすくなります。小水疱が口中のあちこちに多発しアフタとなります。アフタは水疱出現から10日程で治ります。
疱疹性歯肉口内炎
”口唇ヘルペス”
 単純口唇ヘルペスが再発したもので、唇とその周辺の皮膚に小水疱が集まって出現し、破れてびらんやアフタ、かさぶたを生じます。発熱などの全身症状は普通はありませんが、顎の下のリンパ節が腫れることがあります。1週間程で治りますが、年に1〜数回再発します。紫外線や疲労、ストレスなどがひきがねとなります。
口唇ヘルペス
”水痘”(水ぼうそう)
 「水痘・帯状疱疹ウイルス」の初感染で発病するもので小児にみられるものですが、最近では大人で発病するケースも増えています。発熱、頭痛に続いて全身に発疹⇒水疱が生じます。口中にも小水疱が多発し破れてアフタとなります。普通、1〜2日で熱も下がりますが発疹が多いと1週間程熱が続きます。皮膚の水疱はかさぶたとなりはがれて治ります。
”帯状疱疹”
 「水痘」と同じウイルスの再発感染で発病するものです。単純疱疹と同様にウイルスが体内に潜伏し免疫力が低下した時に何らかの契機に(過労やケガ・アレルギー・糖尿病その他)発病します。
 通常、体の左右どちらか片側の神経に沿って”チクチク”、”ピリピリ”した灼けつくような痛みが感じられ、その後帯状に紅斑が出現し水疱も多数出来てきます。胸や背、わき腹に出現することが多いようですが顔面も好発部位です。三叉神経の上顎神経や下顎神経が冒されると顔の側面の皮膚だけでなく口のなかにも左右どちらか片側に小水疱が多発し破れてアフタと化します。アフタ同士がつながって大きくびらんを生じる事もあります。ひどくなければ皮疹出現から3週間程で治りますが、時にやっかいな神経痛や神経の麻痺を生じることもあり油断できません。
帯状疱疹
一般的にヘルペスウイルスの感染の際は、人にうつさないように気をつける必要があります。老人や体が弱っている人は要注意です。水痘、帯状疱疹ウイルスはワクチンがありますが、感染して重症化や後遺症が考えられるケースでは、早期より抗ウイルス剤の内服や点滴をうける必要があります。

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